サッカーのシステム、フォーメーション、戦術を徹底分析
4-3-3(フラット)
4−3−3システムは、センターハーフを3枚とする、世界でも主流になりつつあるシステムです。ここでは4−3−3システムの概要を説明します。
システムの特徴
4−3−3システムは、センターハーフ3枚で中盤を構成し、3トップの陣形でサイドアタック、センターアタックを機能させるためのシステムです。スペインやイングランド、イタリア、オランダ、フランスでも主流になっているシステムです。
オフェンス戦術
センターアタック、サイドアタックともに機能します。3トップの両ウィングが縦への突破に優れている場合はサイドアタックを、中への切り込みとシュートに優れている場合はセンターアタックを効率よく仕掛けることができます。MFの3枚はパス能力、運動量、ポジショニング、カバーリングと、攻守両面での貢献が必要になります。ウィングとサイドバックが縦のラインで連携するため、サイドバックのオーバーラップによるサイドアタックは非常に有効です。
ディフェンス戦術
3トップによるフォアチェックがうまく機能すればショートカウンターを仕掛けることができます。一方で中盤でのプレッシングが人数的に不利であるため、多くのチームはリトリートによる後退守備を行うことが多く、自陣でしっかりとディフェンスの陣形を整えてから安全にボール奪取する戦術が好まれるようです。
キーポジション
- フォワード(ウィング)
- センターハーフ
- サイドバック
両ウィングによる攻守両面での貢献度合が、チーム全体のパフォーマンスに影響します。オフェンス時の縦への突破、中への切り込みによる多様な戦術を選択でき、ディフェンス時は敵のサイドバックに対するマーキングにより、サイドバックのオーバーラップを阻止する役目を担います。そうすることで、中盤でのディフェンスの負荷も軽減されます。
センターハーフは、前線に対するボールの供給と、相手中盤選手に対するプレッシング、カバーリングが重要な役割を占めます。安定したプレーが継続できる、バランスの良い選手配置が理想です。サイドバックは時には中に絞ることにより、相手のセンターアタックに対するケアと、オフェンス時のオーバーラップが求められます。
戦術上の弱点
フォワードに人数を割いているため、中 盤以下では人数的に不利な局面に陥る場合が想定されます。センターハーフが上がり目のポジションのときにカウンターアタックを仕掛けられると、自陣のサイドバック、センターバックによる対応が求められ、一気に危険な局面に陥るでしょう。センターハーフとセンターバックの間に生じるスペースを、うまくケアすることが重要です。サイドバックが攻め上がっている場合も同様のことが言えます。
4−3−3システムを採用する主なチーム
- バルセロナ
- レアル・マドリード
- マンチェスター・ユナイテッド
- チェルシー
- インテル
- オランダ代表
- フランス代表
- 韓国代表