サッカーのシステム、フォーメーション、戦術を徹底分析

3-2-4-1

3−4−2−1システムのウィングバックを押し上げた形である3−2−4−1システムについて解説します。

システムの特徴

3−6−1システムは、中盤に選手を多く配置し、中盤でのプレッシングとポゼッションを志向するためのシステムです。その中でも3−2−4−1システムは、両サイドに開いたウィングバックを前線に配置し、よりオフェンス時に人数をかけることに重きを置いたシステムです。

オフェンス戦術

フォワードの後方に構える2枚のオフェンシブハーフによるセンターアタックと、両ウィングバックによるサイドアタックの両方に適正があると言えます。ウィングバックは3トップのウィングのような仕事を求められ、センタリングや中へ切り込んでのシュートが効果的です。フォワードの後方にオフェンシブハーフ、ウィングバックが4枚並んでいるため、厚みのある攻撃を組み立てることができるでしょう。

ディフェンス戦術

中盤の人数を生かしたプレッシングが効果的です。ウィングバックがサイドゾーンをケアすることで、3バックの両サイドに生じるスペースを消すことが求められます。前線でのプレッシングからショートカウンターにつなげられると非常に大きなチャンスが生まれます。

キーポジション

  1. フォワード
  2. ウィングバック
  3. ディフェンシブハーフ

ウィングバックに求められる運動量が最も多く、90分間のフル稼働はなかなか難しいと考えられます。サイドの選手については優先的に交代要員を考えておくべきでしょう。ディフェンシブハーフはゲームを通してのバランス感覚が必要です。前線に人数を割いているため、ディフェンス時に後手に回らないようなポジショニングとコーチングが求められます。

戦術上の弱点

3−4−2−1システムに比べて多くの人数を前線に割いているため、ディフェンス時はサイドゾーンが手薄になる場面がしばしばあります。特に両ストッパーのサイドを十分にケアしないと、あっという間にピンチになってしまうでしょう。

3−2−4−1システムを採用する主なチーム

  • サンフレッチェ広島(2009年)