サッカーのシステム、フォーメーション、戦術を徹底分析

3-4-2-1

2009年のサンフレッチェ広島に代表される3−4−2−1システムについて解説します。

システムの特徴

3−6−1システムは、中盤に選手を多く配置し、中盤でのプレッシングとポゼッションを志向するためのシステムです。
その中でも3−4−2−1システムは、両サイドに開いたウィングバックを下がり目にし、ディフェンスの人数を多くすることで安定したディフェンス、プレッシングを効果的に行うことが特徴です。

オフェンス戦術

フォワードの後方に構える2枚のオフェンシブハーフによるセンターアタックと、両ウィングバックによるサイドアタックの両方に適正があると言えます。特にオフェンシブハーフが1枚のフォワードを追い越すような動きや、両サイドに開くことで多彩な攻めを繰り出すことができるでしょう。フォワードが1枚であるため、その人数不足、数的不利を補うための運動量と、フォワードと同じくらいの決定力を求められます。

ディフェンス戦術

中盤の人数を生かしたプレッシングが非常に効果的です。ウィングバックがサイドゾーンをケアすることで、3バックの両サイドに生じるスペースを消すことが求められます。2枚のディフェンシブハーフ、さらにはオフェンシブハーフも下がることで、相手のセンターアタックに対しては安定してディフェンスを行うことができるでしょう。

キーポジション

  1. フォワード
  2. オフェンシブハーフ
  3. ウィングバック

ウィングバックに求められる運動量が最も多く、90分間のフル稼働はなかなか難しいと考えられます。サイドの選手については優先的に交代要員を考えておくべきでしょう。

戦術上の弱点

相手に攻め込まれている状態が続くと、オフェンス時にフォワードが孤立してしまう場面がありえます。
3バック特有の、両サイドを攻略されたときに脆さを露呈します。ウィングバックはオフェンスにも参加する必要があるため、相手のカウンターアタックには戻りきれない場面が生じてしまいます。ディフェンシブハーフ、ストッパーによるケアを十分に行うことが重要となります。また、ウィングバックがあまりにも引きすぎると、実質的に5バックの状態になってしまうことがしばしばあります。

3−4−2−1システムを採用する主なチーム

  • サンフレッチェ広島(2009年)